056 男木校長 パルコキノシタ
芸術の本棚 コンセプト
「瀬戸芸のお客さんは皆慌ただしく短い時間で数多く作品を鑑賞し、次に移動するそうです。
作家もそういう客を意識した手短な展示を考えたりするのが妥当でしょう、しかし本当の芸術鑑賞はゆっくりとした時間の中にある。
そう思うお客さんがたとえ千人に一人しかいなかったとしてもそんな人の為に校長の椅子を用意しました。
実際に歴代校長が座っていた椅子と、芸術の考察書。思わず風景などを見て、のんびりとしたくなるインスタレーションする、それが芸術の本棚の真意です。
昔、男木校長は少年時代よく廊下に立たされた問題児でした。
そんな校長にとって階段の踊り場はもうひとつの教室。
校長室は子供に開放してワシは廊下で十分」という校長の意志の現れでもあります。
本の内容は、校長のアートに関するつぶやきをピックアップ、芸術はヒーローを生み出すためのものではなく、日常的生活にいかに融合させ、いかに人の人生に寄り添わせるか、芸術は難しいイメージを払拭し、ずっと日常の傍らにいてくれるようなものこそ理想だと思う。
そんな書き込みを、春夏秋かけて作家が更新し続け、最終的にこの本棚は完成する予定です。」
パルコキノシタ(男木校長)